最近、「やっと先生が言ってくれてたことの意味がわかるようになってきました。」と言ってもらうことが多かった。
とても嬉しいです。
そんな時の多くは、その方々の歌い方や聴き方が大きく変わっているのだろうなと思うような歌声を聞くことが出来るのです。
発声を指導するスクールをやっておきながら、こんなことを言うのも変ですが、声を出す事自体はそんなに難しいことではないんだろうと思います。
ただ、声の出し方に哲学のようなものを見出したり、自分の中の何らかの気持ちに打ち勝つのが難しいのだろうと思います。
その道を通った人にしかわからない感じ方や捉え方があるように思います。
それが見えはじめて、やっと今までが見えていなかったのだと知る事ができるようにも思います。
美しい音や声には何かが機能している美しさを感じます。
ひとつやふたつではない知識や経験が、簡単には説明がつかない絶妙な割合を決めるのです。
ものすごいことだと思います。
でも、それが出来るようになった時、不思議とものすごいことだとは感じていない気がします。
すーっと当然な事を成し遂げる。
そんな感じでしょうか。
機能する美しさとはそんな事のように思うのです。
本日のおすすめはÓlafur Arnalds – Particles ft. Nanna Bryndís Hilmarsdóttirです。